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連載 第6回(最終回)
初心忘れべからず。南に進め!

17期生 垣内 康晴

株式会社アルバイトタイムス 代表取締役
東京在住






浜松南高卒業生、在校生の皆さん、こんにちは。
DOMOを発行しているアルバイトタイムス社長、17期卒の垣内です。
今回は最終回ということで、シゴトとの向き合い方ついて思う所をお話ししたいと思います。



この3月で社会人になって30年目、社長に就任して10期目を迎える。まだ振り返る時ではないと思っているが、4月の入社式でのメッセージを考えるこの時期はこれまでのシゴトシーンをよく思い浮かべる。新卒で入社して、職種転勤出向などの異動を数えて17回目が社長就任だったのだが、労いを受けたことはあるが、シゴトの成果や出来栄えを褒められたり表彰されたりという事はほぼ縁なくきた。逆に失敗やトラブルは数多く、当たり前の事だが職位に応じてその影響度も大きくなり、その度にお詫びや始末書、降格に退職伺いとデリケートな私はしてしまった事の重大さにその時々青ざめていた。幸いにも今こうして勤め続けていられることは、迷惑をかけてしまった顧客や上司に取引先の方々と会社の寛大さ、窮地での周囲の執り成しや支援、そして失敗ばかりの私を社内外の大人が気にかけたくさんの教授をいただけたことで、なんとかなってこれたと素直に思う。有難いことです。この恩の返し方は、年を重ね少し大人になりつつある私が次世代に同様な向合いを提供することがルールだと思っている。


世阿弥が『花鏡』に記した「初心忘るべからず」、謙虚で真剣な初志を忘れるなということに間違いはないが本来の意はもっと奥深い。初心とは自分の未熟さであり、歳を重ねても未熟であることを受入れながらそれまで経験したことがないことに対し挑戦していく心構えやその姿を忘れるな、失敗を身につけ新しい試練に向かっていくことの大切さを伝えている。


失敗はみっともない姿をさらし格好が悪くプライドが傷つき恥を掻く。ビジネスにおいては出世や処遇においてマイナスになることもある。出来れば失敗したくないというのが人情である。が、そもそも優秀で格好良いイケてる自分を相対的に拠り所にすることに悩ましさがある。世の中は広い。自分はまだまだ出来ていないと気付かせてくれる人に会いに行くべきだ。未熟者は失敗は当たり前、一生懸命に汗を流し努力しなければ上達しない。未熟者は、十を聞いて1を知るレベル、耳をたくさん傾けなければ理解が進まない。この自らが認める格好悪さを出発点とすれば、成長余地は拡がり、智の習得、挫折耐性やタフな精神力が身についていくと信じて良い。既存既成の枠を超えた未知の道を切り開くイノベーションが求められる社会では、チャレンジ精神旺盛で柔軟性ある革新的人材にラブコールが集まる。新たな成長に向けて前へ進み立ち向かう意志と勇気「失敗を恐れない」プロセスは、自分は未熟であるというスタンスを忘れないことである。


3月、浜松市のある小学校の卒業直前6年生の授業に社員数名と参加させていただいた。思いもかけずここでも人の縁に出逢うのだが、熱心に子供たちと向き合う校長は南高の先輩であった。将来の職業イメージを持ち、その仕事で提供したいこと、そのために必要なことや頑張ることを発表するキャリア教育の授業。子供たち44名の就きたい職業は様々だが、人のために役立つその職に向けて努力を重ねこの先進学して学ぶ、のだと。最も身近な存在の働く親の姿から、また社会で働く大人のサービスに触れて、自分なりの憧れや目指す姿をちゃんとイメージ出来ている。職業史を辿れば人類が誕生して以来、今日を生きるために、明日がもっと良くなるように人は真摯に働き続けてきた。次世代を受継ぐ子供たちから、人が生まれて為すべき自己実現は、人の役に立つために働くことだと念押しされた。それは、社会における相互扶助であっても、家族の豊かさに向けたものであっても、シゴトを尽くすことに変わりはない。初心、ある限りを出しきり失敗を躊躇することなく学び活かす、先人から受け繋ぐシゴトとの向き合いの原点だと痛感している。
私も未だ成長の途にある未熟者である。


最終回コラムを書き終えて、あらためて、母校の同窓会サイトに掲出する機会をいただきありがとうございました。ビジネスにおいて外部発信は複数の確認を経て公開しているため、正直なところ全6回の発信はかなりデリケートな緊張感高いものでしたが。テーマとして静岡~東京において偶然にも出会った浜松南高同窓の縁を紹介してきました。初対面であっても、同窓の先輩後輩の関係って情緒的に親しみが膨らむ単純なものだと思います。況してや南高生であればこその優しさや人の良さ。古来「南」は太陽の光を受けて明るい運が開ける縁起の良い向きなのだそうだ。南に進むと書いて「遖(あっぱれ)」、浜松でもっとも素晴らしい高校である。


これからも浜松南高卒であることを大切に、そして名乗り、人と出逢う事を楽しみにしたいと思います。南高バンザイ!







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